HOME 実務解説 税金の知識 個人事業主が事業使用の自動車を売却(下取り)した場合の税金

個人事業主が事業使用の自動車を売却(下取り)した場合の税金

 個人事業主が事業で使用している自動車を買い替える場合、下取りに出す車は自動車の売却とされ、 利益が出れば税金がかかります。また、消費税の課税事業者であれば、下取り車の下取り価格は消費税の課税売上となります。今回は個人事業主が自動車を売却した際の税金についてみていきます。

 

■所得税・住民税

1. 自動車の売却は譲渡所得
 動産(自動車、機械など)を譲渡した場合の所得は、原則として総合課税の譲渡所得に該当します。譲渡所得の計算式は以下のようになります。
  譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額50万円
 さらに、自動車を購入してから5年以内で売却する場合は短期譲渡、5年を超えてから売却する場合は長期譲渡と呼ばれ、長期譲渡に該当する場合であれば、上記の計算式を使って算出された譲渡所得のうち1/2の額が課税されることになります。なお、生活に通常必要とされる自動車などの動産の譲渡は課税されません。

2.自動車を家事用と事業用の両方で使用しているケース
 自動車の事業専用割合が80%であれば、売却価格の80%が譲渡所得の対象となり、20%部分は生活用動産とされるため課税はされません。この場合の自動車の取得費は、「取得価格から減価償却費累計額を控除した金額」に事業専用割合の80%を乗じた金額となります。

 

■消費税

 事業に使用している自動車を売却した場合、個人事業主が消費税の課税事業者であれば消費税の問題がでてきます。

1. 自動車の譲渡は消費税の課税対象
 国内において、事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等は消費税の課税対象とされます。

2. 課税売上は事業専用割合相当額
 家事用と事業用の両方で使用している自動車であれば、事業専用割合部分が消費税の課税売上とされます。例えば、88万円(税込み)で事業専用割合80%の自動車を売却した場合であれば、80%部分である70万4千円が税込み価格となり、64万円(70万4千円×1/1.1)が消費税の課税売上となるわけです。