会社で働く人すべてに共通する労働条件をひとつにまとめ、集団的な約束として契約することにしました。この、集団的な約束内容をまとめたものが「就業規則」です。
ビジネスの現場では、商品や材料の仕入れ価格や納期、数量、入金期日などを約束した「契約書」を、日常的に取り交わしています。
契約書の中には、契約通り約束が守られなかった場合の取り扱いについても記載しているのが一般的です。万が一、紛争に発展したときのために、どの裁判所に訴え出るかまで決めておくこともあります。(※1)安心して取引を行うためには、約束の内容と約束が果たせなかった場合の責任を明らかにすることは不可欠です。ここがハッキリしていないから、後で「言った、言わない」のトラブルに発展するのです。
会社は、会社で働く社員さんとの間で「雇用契約」を結んでいます。(※2)雇用契約の中で、何時から何時まで働くのか、お休みはいつなのか、お給料はどのように計算され、いつどのように支払われるか、どんな場合に会社を辞めることになるのか、ルール違反などで会社に迷惑をかけたらどんな罰を受けなければならないのかなどの労働条件について契約(約束)するのです。
会社には多くの社員がいますから、社員ひとりひとりと個別に細かな雇用契約を結ぶことは事実上不可能と言えます。
そこで、会社で働く人すべてに共通する労働条件をひとつにまとめ、集団的な約束として契約することにしました。この、集団的な約束内容をまとめたものが「就業規則」です。(※3)