厚生労働省から、「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」が公表されました(令和5年7月4日公表)。この調査は、保健、医療、福祉、年金、所得などの国民生活の基礎的事項を調査し、厚生労働行政の企画、立案に必要な基礎資料を得ることを目的に、1986(昭和61)年を初年として3年ごとに大規模な調査を、その間の各年は調査事項と対象世帯の少ない簡易な調査を実施しています。
2022(令和4)年は、13 回目の大規模な調査の実施年に当たり、6月と7月に調査が行われ、世帯票・健康票は約20万4千世帯、介護票は約5千人、所得票・貯蓄票は約1万9千世帯の調査の結果が集計されました。結果のポイントは、次のとおりです。
注:< >は、2019(令和元)年調査(前回の大規模調査)の結果
●世帯の状況
・単独世帯は1785万2千世帯<1,490万7千世帯>、全世帯の32.9%<28.8%>と世帯数、割合とも過去最高
・高齢者世帯は1,693万1千世帯<1,487万8千世帯>、全世帯の31.2%<28.7%>と世帯数、割合とも過去最高
・児童のいる世帯は991万7千世帯<1,122万1千世帯>、全世帯の18.3%<21.7%>と世帯数、割合とも過去最少
●所得等の状況
・1世帯当たり平均所得金額は545万7千円<552万3千円>と低下
・生活意識が「苦しい」とした世帯は 51.3%<54.4%>と低下
●介護の状況
・主な介護者が要介護者等と「同居」している割合は45.9%<54.4%>で減少
「要介護者等」と「同居の主な介護者」について、年齢の組合せをみると、「60歳以上同士」の割合は77.1%、「65歳以上同士」は63.5%、「75歳以上同士」は35.7%となり、年次推移でみると、いずれも上昇傾向となっている
報道では、児童のいる世帯(いわゆる子育て世帯)が初めて1,000万世帯を割ったことや、要介護者等と同居の主な介護者の年齢の組合せが「65歳以上同士」である割合(いわゆる老老介護の割合)が初めて6割を超えたことなどが話題になっています。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況>
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/index.html