協会けんぽ(全国健康保険協会)から、「2022(令和4)年度協会けんぽの決算見込み」が公表されました(令和5年7月7日公表)。
協会けんぽの2022(令和4)年度決算見込み(医療分)のポイントは、次のとおりです。
<全体の収支状況>
・2022年度は収入(総額)が11兆3,093億円、支出(総額)が10兆8,774億円となり、収支差は4,319億円となりました。
<収入の状況>
・収入(総額)は前年度から1,813億円の増加となりました。
主に「保険料収入」が1,868億円増加したことによるものですが、これは、賃金(標準報酬月額)が+2.0%増加したことが主な要因です。
<支出の状況>
・支出(総額)は前年度から486億円の増加となりました。
・保険給付費(総額)については、前年度から2,502億円増加しました。
これは、加入者数は 0.8%減少したものの、医療費(加入者1人当たり医療給付費)が4.4%増加したことが主な要因です。
・拠出金等については、1,271億円減少しました。
これは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う2020年度の高齢者の医療費の一時的な減少により、後期高齢者支援金の返還額(戻り分1,901億円)の影響が大きかったことが主な要因です。
収支差は前年度比で増加(+1,328億円)しましたが、その要因は、保険料収入の増加(+1,868億円)より保険給付費の増加(+2,502億円)が上回ったものの、後期高齢者支援金に多額の精算(戻り分1,901億円)が生じたこと等により支出の伸びが抑えられたことによるもので、協会けんぽによると、「一時的な特殊事情によるもの」ということです。
今後の保険料率の決定などにあたり、この決算の内容がどのように考慮されるのか?
動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<2022(令和4)年度協会けんぽの決算見込みについて>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r5-7/23070701/