協会けんぽ(全国健康保険協会)から、「2021(令和3)年度協会けんぽの決算見込み」が公表されました(令和4年7月1日公表)。
ポイントは、次のとおりです。
<全体の収支状況>
・2021年度は収入(総額)が11兆1,280億円、支出(総額)が10兆8,289億円となり、収支差は2,991億円となりました。
<収入の状況>
・収入(総額)は前年度から3,630億円の増加となりました。
主に「保険料収入」が3,936億円増加したことによるものですが、これは、新型コロナウイルス感染症等の影響により保険料の納付が困難な場合に、特例として保険料の納付が猶予される制度によって、2020年度は保険料の一部について納付が猶予され、その後、2021 年度にそれらが納付されたこと等が主な要因です。
<支出の状況>
・支出(総額)は前年度から6,822億円の増加となりました。
・保険給付費(総額)については、前年度から5,147億円増加しました。
これは、2020年度に新型コロナウイルス感染症等の影響による加入者の受診動向の変化の影響等により「医療費(加入者1人当たり医療給付費)」が減少しましたが、その反動増等によって、「医療費」が増加したことが主な要因です。
収入・支出のいずれについても、新型コロナの影響がみられ、単純に収支の状況を判断することはできない感じですね。
今後の保険料率の決定などにあたり、この決算の内容がどのように考慮されるのか? 動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<2021(令和3)年度協会けんぽの決算見込みについて>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r4-7/22070101/