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役員貸付金と利息の問題

 社長を始めとする役員への貸付は、税務上や金融機関から融資を受けるケースで問題となることが多く、 好ましい取引とは言えません。そうであっても現実には多くの会社が役員に対して資金の貸付を行っているのですが。

 本稿では、役員貸付金に対する利息についてみていきます。

■してはいけない無利息での役員貸付

役員(又は社員)に対して無利息の貸付を行うと次のような税務上の問題が生じます。

1.最悪のケースでは役員貸付金が不定期給与と認定される
 役員に対する貸付金が無利息として経理処理されていると、会社の資金を役員が個人的に流用して使用していると判断され、税務上は役員に対する給与(不定期給与)として処理される可能性もあります。役員に対する不定期給与は会社の損金(経費)とされないため、法人税が増額となります。また、役員個人に対しては給与となるため所得税と住民税が課税されます。


2.利息相当額の計上漏れが指摘される
 会社が役員から受け取るべき利息の計上洩れが指摘されます。そのため、会社では受取利息が増額となり法人税が増加します。また、役員個人に対しては会社の受取利息に相当する額の給与を支払ったとみなされて、源泉所得税の徴収漏れを指摘されます。そのため、所得税・住民税が増加します。

 

■役員貸付金の利息計算の仕方

 役員(又は社員)に金銭を貸し付けた場合、その利息相額は、次に掲げる利率となります。

1.会社が金融機関等から借り入れて貸し付けた場合
借入金の借入利率

2.その他の場合
貸付けを行った日の属する年に応じた次に掲げる利率
平成21年中に貸付けを行ったもの・・・・・・・・・・・・・4.5%
平成22年から25年中に貸付けを行ったもの・・・・・・4.3%
平成26年中に貸付けを行ったもの・・・・・・・・・・・・・1.9%
平成27年から28年中に貸付けを行ったもの・・・・・・1.8%
平成29年中に貸付けを行ったもの・・・・・・・・・・・・・1.7%
平成30年中に貸付けを行ったもの・・・・・・・・・・・・・1.6%
令和元年中に貸付けを行ったもの・・・・・・・・・・・・1.6%