HOME 実務解説 税金の知識 消費税はかかる・かからない ~複雑な消費増税を整理~

消費税はかかる・かからない ~複雑な消費増税を整理~

 最後まで延期の噂が絶えなかった消費増税ですが、 遂に10月1日に10%へと引き上げられました。今回の引き上げは、8%から2%を引き上げたにすぎませんが、税率10%と初めて二桁の税率となったことが、心理的に大きな負担となっているのではないでしょうか。本稿では、さらに複雑化した消費税について、消費税知識の整理の助けとなるように、消費税率10%が適用されない代表的な取引を取り上げてみます。


■住まい(不動産)の購入■

1.建物のみが消費税の課税対象

 住まいは建物の部分と土地の部分から成りますが、消費税は消費する物品やサービスを購入する際にかかる税金であるため、消費される建物の部分にかかるだけで、土地の部分にはかかりません。そのため、購入する住まいの建物部分のの価格が安ければ安い程、負担する消費税額は少なくてすみます。


2.消費税額から建物部分の金額を求める

 一般に住まいの売値は、分譲戸建であれマンションであれ、建物部分の金額と土地部分の金額が合計された金額で表示されています。

建物部分の金額を知りたければ、消費税額を10%で除せばいいわけです。計算すると、一般にマンションでは、建物部分の金額が高く、土地部分の金額が低くなる傾向にあります。そのため販売業者は、購入者の消費税負担が少なくなるように、税法上認められる範囲内で建物の割合を小さくなるようにしています。


3.消費増税で人気の中古物件

 消費税では、事業者が行う事業としての取引が課税の対象とされています。そのため、物件の売主が事業者ではなくて個人であれば、消費税は課税されません。売主が個人となる取引の典型は、中古住宅や中古マンションの売却です。

中古物件は、新築物件の価格が大幅に上昇してきたため、これまでも人気がありましたが、この度の税率10%への消費増税によって。さらに一段と人気が上がるのではないでしょうか。

 


■日常生活で支出するもの■

 

1.教育費の支払い

 入学金や授業料は課税されません。誤解の多いのが給食費で税率8%ですが消費税がかかります。


2.医療費の支払い

 消費税は非課税とされているためかかりません。ただし、自由診療にかかる医療費や差額ベッド代などは消費税がかかります。


3.各種保険料の支払い

 生命保険や損害保険の保険料、共済掛金などは消費税が課税されません。国民健康保険料、介護保険料などの各種社会保険料も消費税が課税されません。


4.家賃の支払い

 住むための家賃、つまり居住用途の家賃は非課税です。事業目的に借りる事務所や店舗の家賃であれば消費税がかかります。


5.金券・商品券の購入

 金券・商品券の購入時には消費税はかかりません。金券等は、消費税において現金と同じものとして扱われています。そのため金券等を購入することは、単に現金と現金(同等品)を交換していることに過ぎないのです。