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青色申告のメリットを確認する

現在、白色で確定申告をされている方で、来年からは青色申告の方が得なのかな?とお考えの方もいらっしゃるでしょう。
 本稿では、青色申告のメリットについて簡単にまとめてみました。来年から青色申告にするかどうかの判断材料としてお使いいただければ幸いです。

.青色申告特別控除額

事業等の所得(利益)から65万円(又は10万円)を引いて税金の計算をすることが認められているのが青色申告特別控除です。 青色申告特別控除額は、65万円か10万円のいずれかとなります。複式簿記で記帳・申告をすれば65万円、「単式簿記」での記帳・申告では10万円となります。 ただし、不動産所得については、事業的規模(注)でないと複式簿記で記帳・申告をしていても10万円とされます。
(注)事業的規模とは
建物の貸付けについては、次のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業的規模とされます。
(1)賃貸アパート、マンション等については、10室以上貸していること。
(2)一戸建ての家を5棟以上貸していること。
この基準は、「5棟10室基準」と呼ばれています。


.赤字を3年間繰り越せる

赤字を3年間繰り越して後年の利益と相殺できます。 例えば、2年目に赤字が100万円となり3年目に100万円の黒字がでた場合は、3年目の事業所得100万円が2年目の赤字100万円と相殺できるため、3年目の所得が実質ゼロになるということです。本例のとおり過去の赤字との相殺を受けた年は、税金が少なくなります。

.青色事業専従者給与が経費になる

青色事業専従者給与とは、家族に対する給与です。白色申告の場合は、事業専従者給与は経費にできません。ただし、一定額までなら控除の対象となります。 ただし、青色事業専従者給与が無制限にいくらでも必要経費にできるわけではなく、 次のとおり要件があります。 ・青色申告者と生計を一にする配偶者か親族 ・年齢が15歳以上 ・6カ月を超える期間(又は事業年度の2分の1以上)もっぱら事業に従事していること。 ・税務署へ提出した届出書に記載されている金額の範囲内であること(仕事の状況と給与額を比較して金額が多すぎる場合は必要経費に認められない)

.家事関連費の必要経費計上に有利

電気代や電話代などは、プライベート用と事業用が混在していたりします。これらを家事関連費といいます。家事関連費は事業用部分が50%以下であっても、事業で使用していることが明白で合理的に計算できる部分については、按分の上で経費にすることができます。 白色申告でも家事関連費を按分して経費にできますが、事業用割合が50%以上を占めていることが原則になります。

.1組30万円未満のものなら全額経費にできる

原則として、10万円以上の備品・機械などは必要経費に一括計上はできません。そのため、一旦は資産へ計上し、減価償却を通じて必要経費に計上していく必要があります。しかし、青色申告の場合は、1組30万円未満(1年間の合計が300万円まで)であれば一括必要経費に計上できます。

.貸倒引当金を計上できる

貸倒引当金とは、将来において売上代金の一部が回収できなくなる場合を想定して、売掛金の一部分について予め費用として計上しておくものです。 貸倒引当金を計上することで費用が増えて所得が減り、税額を軽減できるわけです。