○雇用対策法施行規則及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令(平成27年厚生労働省令第27号)
雇用保険二事業として支給される特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)などについて、リーマンショックによる雇用情勢の悪化に対応するため、中小企業事業主に対する助成額の拡充が行われてきたが、雇用情勢が回復基調であることから、助成額をリーマンショック前の額に戻すなどの見直しを行うこととされました。〔平成27年5月1日施行〕
1.雇用対策法施行規則及び雇用保険法施行規則の一部改正関係
中小企業事業主に対する特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)の支給額を、次のように改めることとされました。
雇入れの対象となる労働者の区分 |
支給額(雇入れに係る者1人当たりの額) |
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現 行 |
改正後 |
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短時間労働者 以外 |
60 歳以上の者等 |
90万円 |
60万円 |
身体・知的障害者 |
135万円 |
120万円 |
|
短時間労働者 |
60 歳以上の者等 |
60万円 |
40万円 |
身体・知的・精神障害者 |
90万円 |
80万円 |
2.雇用保険法施行規則の一部改正関係
① 中小企業事業主に対する高年齢者雇用開発特別奨励金及び被災者雇用開発助成金の支給額(雇入れに係る者1人当たりの額)を、次のように改めることとされました。
<現 行> 90万円(短時間労働者として雇い入れた場合は60万円)
<改正後> 60万円(短時間労働者として雇い入れた場合は40万円)
② 中小企業事業主に対する発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金の支給額(雇入れに係る者1人当たりの額)を、次のように改めることとされました。
<現 行> 135万円(短時間労働者として雇い入れた場合は90万円)
<改正後> 120万円(短時間労働者として雇い入れた場合は80万円)
〔解説〕高年齢者、障害者等の就職困難者の雇用機会の増大を図るため、ハローワーク等の紹介により、高年齢者、障害者等の就職困難者を継続して雇用する労働者として雇い入れる事業主に助成を行う特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)について、リーマンショックによる雇用情勢の悪化に対応するため、中小企業事業主に対する助成額等の拡充が行われてきたところであるが、今般、雇用情勢が回復基調であり、就職困難者の就職についても順調に伸び続けていることから、助成額をリーマンショック前の額に戻す等の見直しを行い、これに合わせて高年齢者雇用開発特別奨励金、被災者雇用開発助成金及び発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金の助成額についても、同様の見直しを行うものである。
この省令は、平成27年5月1日から施行されます。