介護保険制度における利用者負担の割合に「3割」が新設されることに伴い、その基準となる所得の算定方法と金額を定めるとともに、所要の規定の整備を行うこととされました。〔平成30年8月1日施行〕
※この改正について、厚生労働省から、資料が公表されていますので、ご確認ください。
<介護サービスを利用した時の負担割合>
https://www.mhlw.go.jp/content/000334525.pdf
概要は以下の通りです。
○地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備に関する政令(平成30年政令第213号)
1 介護保険法施行令の一部改正関係
現在、介護保険制度においては、サービスを利用した場合の利用者負担は原則1割、一定以上所得者については2割としているところ、「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律(平成29年法律第52号)」により、平成30年8月1日からは、2割負担となる所得を有する者のうち特に所得の高いものについては、利用者負担を3割とすることとされています。
この度、介護保険法施行令を改正し、その基準となる所得の算定方法と金額を定めるとともに、所要の規定の整備を行うこととされました。
〔解説〕政令で定める基準について
3割負担の基準については、第1号被保険者である高齢者本人の合計所得金額が220万円以上の場合とするとされています。
ただし、上記に該当する場合であっても、年金収入+その他の合計所得金額*が
・世帯に他の第1号被保険者がいない場合340万円
・世帯に第1号被保険者が2人以上いる場合463万円
未満の場合は、3割負担とはせず、2割負担又は1割負担とすることとするとされています。
*合計所得金額……給与収入や事業収入等から、給与所得控除や必要経費を控除した額で、雑収入のうち、年金収入に係るものを除いた額。
なお、市町村民税非課税の者又は被保護者の場合は、上記に該当する場合であっても一律1割負担とすることとしています。
2 その他の政令の一部改正関係
児童福祉法施行令、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行令などについて、所要の改正を行うこととされました。
この政令は、平成30年8月1日から施行されます。