厚生労働省から、「令和3年 賃金構造基本統計調査」の結果の概要が公表されました(令和4年3月25日公表)。
「賃金構造基本統計調査」は、全国の主要産業に雇用される労働者の賃金の実態を、雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにすることを目的として、毎年6月分の賃金等について7月に実施されています。
今回公表された内容は、全国及び都道府県別の令和3年6月分の賃金等について、有効回答を得た56,465事業所のうち10人以上の常用労働者を雇用する民間事業所(49,122事業所)について集計したものとなっています。
調査結果のポイントは次のとおりです。
●一般労働者(短時間労働者以外の労働者)の賃金〔月額〕
・男女計 307,400円(前年比0.1%減)(年齢43.4歳、勤続年数12.3年)
・男性 337,200円(同 0.5%減)(年齢44.1歳、勤続年数13.7年)
・女性 253,600円(同 0.7%増)(年齢42.1歳、勤続年数 9.7年)
※男女間賃金格差〔男=100〕 75.2(前年差0.9ポイント上昇)
●短時間労働者の賃金〔1時間当たり〕
・男女計 1,384円(前年比2.0%減)(年齢45.7歳、勤続年数6.2年)
・男性 1,631円(同 1.6%減)(年齢43.6歳、勤続年数5.4年)
・女性 1,290円(同 2.3%減)(年齢46.5歳、勤続年数6.5年)
おおむね前年より減少していますが、女性の一般労働者の賃金だけは増加しており、過去最高となっています。
これにより、一般労働者の男女間賃金格差も縮小し、その差は過去最少となっています。
その要因には、管理職に就く女性の増加などがあるようです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<令和3年 賃金構造基本統計調査 結果の概況>
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html
㊟同省は、この調査結果の活用にあたっては、新型コロナウイルス感染症の影響により、令和元年以前と比べて集計対象の要件を満たす労働者の割合が減少しており、公表値もその影響を受けている可能性があることに留意して欲しいとしています。