第5回目のコラムで、リスキリングとして、第四次産業革命スキルやITSSレベル3以上のIT関連資格などを取得するために厚労省が指定する講座を受講した場合、教育訓練給付の「専門実践教育訓練」に該当し、受講費用が最大7割(年間上限56万円)支給されるとご紹介しました。
これらの専門性の高いスキルや資格を学べる講座は、受講費用が高額かつ、受講期間は長期に渡り、資格習得まで時間と労力を大きく要します。
従業員にとっては、通常の業務を行いながら、高度な資格の勉強をするということになるため、非常にハードな状況に置かれることになるでしょう。
そんな従業員に対して会社はどのようなサポートをすることができるのでしょうか?
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そこで第6回目では、DX人材の育成:専門実践教育訓練を受けている(リスキリングしている)従業員に対して企業ができるサポートについて、簡単にご説明いたします。
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過去記事はこちら
第1回「最近ニュースでよく目にするワードの「人的資本経営」って?」
第4回 リスキリングとともによく出てくるワードの「DX」とは?
第5回 「DX人材」の育成について:人材確保・育成に向けた対応策
DX人材の育成:専門実践教育訓練を受けている(リスキリングしている)従業員に対して企業ができるサポート
会社の方針として、「DX人材の育成を図りたい」とお考えの企業さまも多くいらっしゃることと思います。
上述のとおり、第四次産業革命スキルやITSSレベル3以上のIT関連資格など専門性の高いスキルや資格を学べる講座は、受講期間が長期に渡り、従業員にとって通常の業務を行いながら、勉強をすることになるため非常にハードな日々を送ることになります。
会社のために尽力してくれている従業員のサポートをするべく、会社としてはどのようなことができるでしょうか? 具体的には、次の制度の導入が考えられます。
①「有給の教育訓練休暇制度」の導入及び休暇の付与
②「長期教育訓練休暇制度」の導入及び休暇の付与
③「教育訓練短時間勤務制度」の導入及び制度に基づいた措置の実施
【導入するメリット・目的】
①「有給の教育訓練休暇制度」を導入することによって、在職中の労働者が幅広い訓練機会を持てるようになります。
②「長期教育訓練休暇制度」を導入することによって、従業員の大学院等の学び直しのニーズに応えることができます。
③「教育訓練短時間勤務制度」を導入することによって、労働者が休暇を取得することをせず、夜間等の訓練機関での学び直しを行うことができます。柔軟な労働時間面での配慮を行うことで、終業時間との関係から学び直しが困難となっているケースも減らすことができます。
なお、上記の教育訓練休暇制度を導入しつつ、従業員がこの制度を利用して休暇を取得した場合、助成金の申請ができる可能性があります。このお話については次回のコラムでご紹介いたします。
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