最後に ストレスチェックに取り組む企業へのメッセージ
今回、導入される事になった「ストレスチェック制度(ストレスチェック及び面接指導)」とは、労働者のストレスの程度を把握することにより、労働者自身のストレスへの気付きを促すとともに、「一次予防」という、職場環境を改善するきっかけにしてもらうことを主な目的にした改正労働安全衛生法に基づいた制度です。労働者一人ひとりの精神状態を把握し、うつ病を始めとした精神疾患に罹っている社員を早期発見するためにあるのではありません。
労働者が置かれている職場が、労働者の精神面に悪影響を及ぼす状況なのか?上司や同僚からの支援は十分なのか?といった観点を始めとした質問を通じて職場の健康度を測定するためにあります。そして、測定結果から、働きやすい職場づくりを整備してもらうことを主眼としています。のびのびと働くことができているのか?生き生きと仕事ができているのかの監査ともいえます。
この「ストレスチェック制度」をいち早く導入し、積極的に職場環境を評価かつ改善につなげることで、働きやすく、精神的に健全な企業風土が形成できることになります。労働者の一人一人がのびのびと働き、生き生きと仕事に没頭できる環境が形成されていくことで生産性も向上していくことでしょう。つまりは、労働者のためになるのではなく、事業者側にとってもメリットが大いにあるのです。
更には不祥事や企業イメージ等により採用難に陥っている企業は、この制度の実施に強く邁進していることを世に発信することで、求人への訴求力を高めることが可能になると考えらえます。むろん、元から優良な企業は、この「ストレスチェック制度」に対して積極的に取り組むことで 更にその社会的責任を高めていくことができます。
think tomorrow, today. doing the right things right!