厚生労働省から、「令和3年度 個別労働紛争解決制度の施行状況」が公表されました(令和4年7月1日公表)。
〔確認〕「個別労働紛争解決制度」は、
個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルを未然に防止し、迅速に解決を図るための制度で、「総合労働相談」、都道府県労働局長による「助言・指導」、紛争調整委員会による「あっせん」の3つの方法があります。
令和3年度の施行状況のポイントは、次のとおりです。
●総合労働相談件数、助言・指導の申出件数、あっせんの申請件数は前年度より減少
○総合労働相談件数は124万2,579件で、14年連続で100万件を超え、高止まり
●民事上の個別労働紛争における相談件数、助言・指導の申出件数、あっせんの申請件数の全項目で、「いじめ・嫌がらせ」の件数が引き続き最多
○民事上の個別労働紛争の相談件数→86,034件(前年度比8.6%増)〔10年連続最多〕
○助言・指導の申出件数→1,689件(同7.8%減)〔9年連続最多〕
○あっせんの申請件数→1,172件(同7.1%減)〔8年連続最多〕
●民事上の個別労働紛争における相談件数、助言・指導の申出件数、あっせんの申請件数の全項目で、「解雇」の件数は前年度に比べ減少
○民事上の個別労働紛争の相談件数→33,189件(前年度比12.3%減少)
○助言・指導の申出件数→736件(同23.5%減少)
○あっせんの申請件数→743件(同24.4%減少)
令和2年6月の改正労働施策総合推進法の一部施行に伴い、大企業についての同法に規定する職場におけるパワーハラスメントに関する相談については、同法に基づき対応されるため、上記の「民事上の個別労働紛争(のいじめ・嫌がらせ)」の相談件数には計上されていません。
それでも、「いじめ・嫌がらせ」の件数がトップという結果になっています。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<「令和3年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します>
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00108.html