従業員への安全配慮義務として、カスハラ対策は急務です
業種・業界を問わず、顧客や取引先等から不当・悪質なクレームを受け、それにより従業員が身体的・精神的に苦痛を与えられ、通常の業務に支障をきたしてしまう、いわゆるカスタマー・ハラスメントが社会問題化しています。
カスタマー・ハラスメントの定義 顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの
厚労省「カスタマーハラスメント対策リーフレット」より |
雇用管理上の配慮(パワハラ防止指針)とカスハラ対策
2020年に厚生労働省から出されたパワハラ防止指針(※)では、雇用管理上の配慮として、顧客等からの暴行、脅迫、ひどい暴言、不当な要求等の著しい迷惑行為(カスタマー・ハラスメント)に関して、事業主は、相談に応じ、適切に対応するための体制の整備や被害者への配慮の取り組みを行うことが望ましいこと、また、被害を防止するための取り組みを行うことが有効であるとしています。
※ 事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和2年厚生労働省告示第5号)
カスタマー・ハラスメントが企業にもたらすものとは
カスタマー・ハラスメントに対して、企業が適切な対応をしていない場合、顧客から損害賠償請求される可能性があります。それは、金銭、時間の損失のみならず、職場全体の生産性にも影響を及ぼしていきます。
また、不当・悪質なクレームは、従業員の尊厳や心身を傷つけ、放っておくと、健康不良やパフォーマンスの低下を招き、退職・休職など、貴重な人材の損失につながる恐れがあります。従業員への安全配慮義務として、カスハラ対策は急務と言えます。
適切な対応が企業と従業員を守る!
本DVDでは、「企業のブランド価値」「顧客との信頼関係」「従業員の健康」の3つを守る観点から、企業リスクとしてのクレームについて学ぶとともに、製品やサービス等に不満を持つ顧客が企業に接触する初期対応の段階から、損害賠償等の請求をするに至る段階まで、各時点における企業の適切な対応方法について、ワークを交えて解説しています。
さらに、予防管理策として、クレーム解決だけでなく、顧客ロイヤルティ維持につなげるための体系的な取り組み「サービス・リカバリー・システム」の構築の仕方についても紹介しています。
2022年2月に厚生労働省から発表された「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」の内容もほぼカバーしている本DVD。自社のカスタマーハラスメント対策にぜひお役立てください。
DVDの特徴
- 厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」の内容をほぼカバー。
- Chapter2は、最初にクレームの連絡を受けた時から、初回面談および顧客の要求への対応について、ワークをしながら学習できる内容となっており、クレームの初期対応者となる、営業部員や一般従業員の方々向けの研修動画としてそのままご活用いただけます。
- クレーム対応そのものだけでなく、企業全体のカスハラ防止体制作りについても学ぶことができます。
DVDの内容
CHAPTER1
0. 3つの「守る」を実践する | - |
1. クレームから企業を守る |
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2. クレームから従業員を守る |
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CHAPTER2
3. 顧客との初回面談までに対応 |
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4.初回面談時における対応 |
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5. 顧客の要求への対応 |
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CHAPTER3
6. 証拠開示や社内調査への対応 |
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7. 損害賠償等の請求への対応 |
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8. サービス・リカバリー・システム |
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DVDご案内資料のダウンロード 社内での提案用や共有用としてご利用ください |
講師
佐久間 大輔 先生
榎本・藤本・安藤総合法律事務所 弁護士・中小企業診断士
1993年中央大学法学部卒業。1997年東京弁護士会登録。2022年中小企業診断士登録。2024年榎本・藤本・安藤総合法律事務所参画。近年はメンタルヘルス対策やハラスメント対策など予防法務に注力している。日本産業保健法学会所属。
著書は『管理監督者・人事労務担当者・産業医のための労働災害リスクマネジメントの実務』(日本法令)、『過労死時代に求められる信頼構築型の企業経営と健康な働き方』(労働開発研究会)など多数。
DVD「カスタマー・ハラスメントから企業と従業員を守る!~顧客からクレームを受けたときの適切な対応とは~」、「パワハラ発生!そのとき人事担当者はどう対処する?-パワーハラスメントにおけるリスクマネジメント」も好評発売中。
公式ウェブサイト「企業のためのメンタルヘルス対策室/事業承継支援相談室」