派遣先に雇用される通常の労働者と派遣労働者との間の不合理な待遇差を解消すること等を目指し、令和2年(2020年)4月に改正労働者派遣法が施行されました。
これにより、派遣元は、①「派遣先均等・均衡方式」(派遣先の通常の労働者との均等・均衡待遇の確保)、②「労使協定方式」(一定の要件を満たす労使協定による待遇の確保)のいずれかによって、派遣労働者の待遇を決めることが求められています。
派遣労働者の待遇改善をはかるには、不合理な待遇差を解消するだけでは十分ではなく、派遣労働者が高い能力を身につけ、それをもって、より高度な仕事に従事し、より高い待遇を得る方向でのキャリア形成も求められます。
そこで、厚生労働省では、「派遣労働者のキャリア形成に向けた取組事例集」を取りまとめ、公表しました(令和4年3月30日公表)。
この事例集は、派遣元が派遣労働者に対して効果的なキャリア形成に向けた支援を行うには、どのような取組をどのような手順で進めるべきかを解説しています。
キャリア形成に向けた支援の取組の現状についての派遣元や派遣労働者へのアンケート調査と、実際の派遣元の取組事例に基づき作成されているので、派遣元がキャリア形成に向けた支援を具体的に考えるにあたって活用できる実務的な内容になっています。
なお、本事例集は労使協定方式の事例に基づいて作成されていますが、派遣先均等・均衡方式においても活用していただける内容になっているということです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<「派遣労働者のキャリア形成に向けた取組事例集(~同一労働同一賃金に向けた取組を踏まえて~)」を掲載しました>
https://www.mhlw.go.jp/content/000921670.pdf
2022/3/31