キャリアアップ助成金は、有期契約労働者・短時間労働者・派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者に、正規雇用への転換、人材育成等のキャリアアップを促進する取り組みを実施した事業主を助成する制度です。
この助成金のうち、「処遇改善コース」は、すべての有期契約労働者等の基本給の賃金テーブル(基本給を決める際の単価表)を改訂し、増額させた場合に助成するものです。
このコースにおいて、処遇改善に当たって「職務評価」を活用した場合は、職務評価加算を受けることができます。
■キャリアアップ助成金(処遇改善コース)の概要■■■■■■■■■■■■■■■■■■
要 件 すべての有期契約労働者等の基本給の賃金テーブルを改訂し、3%以上(※)増加させた場合に助成 ※平成26年3月1日から平成28年3月31日までの間は2%以上の増加でOK 助成額 基本的には、①の額を支給。 職務評価の手法を活用する場合は、②の額を加算。 ① 1人当たり1万円(大企業7,500円) 注.1年度・1事業所100人まで ② 1事業所当たり10万円(大企業7万5,000円)(※) ※平成26年3月1日から平成28年3月31日までの間は、1事業所当たり20万円(大企業15万 円)と助成額が2倍! 注.1年度・1事業所1回まで
<職務評価とは>
職務の大きさ(業務内容・責任の程度)を比較し、その職務に従事する労働者の処遇が、職務の大きさに応じたものとなっているかどうか、現状を把握することをいいます。
職務評価の手法については、厚生労働省において「単純比較法」、「分類法」、「要素比較法」、「要素別点数法」を紹介していますが、どの手法を用いてもよいこととされています。 なお、「単純比較法」と「分類法」による職務評価の手法を使う場合、職務分析(職務に関する情報を収集・整理し、職務の内容を明確にすること)を行うことが必要です。
注.職務評価は、個々の労働者の仕事ぶりや能力を評価(人事評価・能力評価)するものとは異なります。
☆職務分析や職務評価については、改正パートタイム労働法の施行を控え、厚生労働省が力をいれてその実施を奨励しているところです。非正規雇用の労働者の処遇を見直し、戦力化することが、企業にとって重要と判断しているからでしょう。