先日、平成23年度予算案において、キャリア形成促進助成金の一部メニューの廃止などの見直しされることが、厚生労働省から発表されました。
「キャリア形成促進助成金」とは!? 企業が従業員に職業訓練を実施したり、従業員の自発的な職業能力開発を支援した場合などに、訓練などにかかった費用や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。
この助成金は、現行制度では4つのメニューがあります。 しかし、昨年実施された「事業仕分け」結果などを踏まえ、平成23年4月1日から助成内容が変更されます。 ただ、注意点は、国会での審議を経た後に正式決定する、という点です。 現段階(2011年2月10日時点)においての、「予定」をお伝えしておりますので、その点をご了承ください。 正式に決定されましたら、あらためて、ご案内いたします。
1 キャリア形成促進助成金の変更内容
4つのメニューについて、変更内容は次のとおりです。
(現 行) | (平成23年度改正案) |
訓練等支援給付金 | |
職業能力評価推進給付金 | |
地域雇用開発能力開発助成金 | |
中小企業雇用創出等能力開発助成金 |
「訓練等支援給付金」の助成項目のうち、「ジョブ・カード制度による雇用型訓練」に対する助成を廃止し、一般の職業訓練に対する助成に整理、統合されます。 具体的には、一般の職業訓練に対する助成では、助成対象となる訓練をこれまでOFF-JT(仕事を離れて行う訓練)に限られてきましたが、大臣認定等を受けた訓練(※2)に関しては、OJT(実際の仕事を通じた訓練)でも、1時間当たり600円助成されます。 (※2)現行の対象認定実習併用職業訓練、対象有期実習型訓練も含まれます。 なお、これまでの「ジョブ・カードを使った訓練」と同様、OJTだけでは認められず、OFF-JTとOJTの組み合わせが必要となる予定とされています。
2 すでに開始されている訓練などについての扱い
今回の見直しにおいて、次の経過措置を設けることとされています。 ①22年度中に開始された訓練等・・・現行の助成内容、助成率等が適用されます。 ②22年度中に大臣認定等を受けた訓練等・・・(下記※の注Ⅱ参照)
注Ⅰ訓練計画の大臣認定等を受けている訓練に限る。 注Ⅱ平成23年度中に開始する訓練のうち平成23年3月31日までに訓練計画の大臣認定等を受けている訓練に限る。 注Ⅲ支給額の上限は500万円(認定訓練又は認定実習併用職業訓練を実施する場合は1000万円) その他、詳しくは下記のチラシ(厚生労働省作成パンフレット)をご覧ください。 リーフレット【チラシ版】