[経営人事改革の視点]
着眼大局、着手小局という考え方
<株式会社ビジネスリンク 代表取締役 西川幸孝>
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新年にあたり、新たな目標や課題を設定される方が多いかと思います。その取り組みには大局的な観点が必要になります。着眼大局、着手小局というのは孔子の弟子荀子の言葉ですが、これは非常に実践的な教えで、企業経営においても役に立つ考え方です。
経営者は、まず市場に対する見通しや自社のビジネスの関係を大局として描き、それを社員に示す必要があります。それをベースとして、経営計画を作成することも不可欠の要素です。そうした全体像があってはじめて、社員は自分の担当分野に関し、成長に向けて取り組むべきテーマが見えてくるのです。目指すべき所と現在地を示す座標軸がなければ、進むべき方向がわからないのは当然のことです。
プロフィール
愛知県生まれ。早稲田大学卒業後、商工会議所にて経営指導員、第3セクターの設立運営など担当。2000年経営コンサルタントとして独立。2005年(株)ビジネスリンク設立、代表取締役。2009年~2018年中京大学大学院ビジネス・イノベーション研究科客員教授。「人」の観点から経営を見直し、「経営」視点から人事を考える経営人事コンサルティングに取り組んでいる。上場企業等の社外取締役も務める。日本行動分析学会会員