令和5年9月27日、首相官邸において、認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議が開催されました。
厚生労働省によると、認知症患者は、令和7年に約700万人になると見込まれており、認知症対策が重要な課題となっています。
令和5年6月には、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が成立・公布され、すべての国民の責務として、認知症に関する正しい理解を深め、共生社会の実現に寄与するよう努めることが求められています(公布後1年以内に施行)。
そのような状況のなか、この会議が設置され、初会合が開催されました。
会議に出席した岸田総理は、この日の議論を踏まえ、次のように述べています。
- 本日の初会合、認知症の方及びその御家族など、様々な関係者の皆様に参加いただき、幅広い立場で構成員の皆様から貴重な意見を頂いた。
皆様の御意見は、今後、十分に政策等に反映していきたい。
- 本日はひとまず、次の3点申し上げさせていただきたい。
・第1に、一昨日、画期的な新薬であるレカネマブが薬事承認された。
まずは、新薬へのアクセスや投与後のモニタリング等が適切に確保されるように、必要な検査体制・医療提供体制の整備について、厚生労働大臣に検討を進めてもらいたい。
・第2に、治療薬の開発は引き続き推進する必要がある。
あわせて、高額医薬品について、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進の両立の観点から、薬価制度の改革を含めた対応を、厚生労働大臣を中心に検討してもらいたい。
・第3は、岸田政権では安心して歳(とし)を重ねることができる『幸齢社会』づくりを進めていく。
そのためには、身元保証等の課題を解決していかなければならないので、課題解決に向けた省庁横断の体制を構築していきたい。
- 今申し上げた3点に限らず、緊急的に対応すべきものについては、来月をめどに取りまとめる経済対策の中にも反映させたいと考えている。
今後の動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議>
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202309/27ninchisho.html