厚生労働省から、「2022年度 雇用政策研究会 「議論の整理」」が公表されました(令和4年7月1日公表)。
雇用政策研究会は、様々な経済構造の変化等の下で生じている雇用問題に関して、効果的な雇用政策の実施に資するよう、職業安定局長が学識経験者を参集し、現状の分析を行うとともに雇用政策の在り方を検討することを目的として開催されるものです。
前回の雇用政策研究会は、2020年度に計4回開催され、報告書の取りまとめが行われましたが、その後も、新型コロナの感染状況は厳しい状況が続き、雇用情勢にも様々な影響が生じています。
このような雇用情勢の変化を受けて、2022年度雇用政策研究会では、前回指摘された課題について、その後の変化を振り返るとともに、アフターコロナを見据えた今後の政策の具体的な方向性について検討するために、計3回にわたって議論が行われました。
その議論を踏まえ、今回の研究会では、議論の整理が行われました。
今回の議論の整理では、コロナ禍での労働市場の環境変化や働き方への影響等の現状と構造的課題について、次の5つにまとめています。
1 労働供給制約とそれに伴う人手不足
2 働き方の多様化
3 デジタル化への対応と労働生産性の向上
4 豊かな人生を支える健康的な職業生活の実現
5 都市部と地方部における地域間格差
その上で、「しなやかな労働市場(社会経済の変化に対して、柔軟に対応でき、かつ回復力を持ち、働く者のウェル・ビーイングが高く、生産性も高い、持続可能な労働市場という意味)」を構築していくために、次の4つの仕組み作りが必要であるとしています。
●労働者のワーク・エンゲージメントを高め、労働生産性と企業業績の向上につなげる経済の仕組み
●多様なチャネルを活用した労働者のキャリア形成と企業の人材育成を促進する仕組み
●ウェル・ビーイング向上への取組が人材確保と労働供給の増加につながる仕組み
●労働市場の基盤強化と多様性に即したセーフティネットの構築を通じ最適な資源配分を実現する仕組み
詳しくは、こちらをご覧ください。
<2022年度 雇用政策研究会 議論の整理を掲載しました>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_030127159_001_00030.html