■「正しいメンタル対策導入のためのメンタルリスク・マネジメントセミナー」レポート
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今、事業規模や業種・業界などに関わらず、どんな企業でも抱えているメンタルリスク。今後は労災認定や損害賠償問題にならないよう未然に対策を打つというアプローチがますます重要となってきます。 しかし多くの企業では問題が起こってから対処するのが精一杯なのではないでしょうか?
本セミナーの講師である根岸 勢津子氏は企業におけるメンタルリスクの全体像を見渡せるメンタルヘルスケアコンサルタントととして定評があり、またメンタルヘルスケアに関わる様々な専門家やサービス会社などとの豊富なネットワーク活かし、各企業に合せた運用コーディネートもされているため、大手企業を実績として多く持っていらっしゃいます。
ご経験が豊富な根岸氏を講師としてお招きし、これからメンタルヘルスケアに力を入れていきたいという企業はもちろん、ある程度導入を進めてきたが効果が見えない企業、社内のルール化が後手後手になってしまい危機感を感じている人事担当者が「自社で取り組むべきメンタルヘルスケアとは」を考えてもらうことで、リスクヘッジや生産性向上に役立てていただきたいという思いでこのセミナーを企画しました。
セミナーは根岸講師のお人柄もあり、大変和やかで楽しく受講することができました。ご自身もセミナーの中で、メンタルヘルスケアに対する知識や最新情報の仕入れ先は大手企業の健康推進室やメンタル対策の人事担当者であり、その運用を中小企業の規模に合せた形でレクチャーしていきたいとおっしゃっていた通り、メンタルヘルスケアのあるべき論ではなく、実際人事担当者からの経営陣へのアプローチ方法や各企業ごとのメンタルヘルス対策の浸透具合に合せた数多くの事例、運用方法などもお話いただき、メンタルリスクマネジメントの様々なポイントを多く仕入れられる内容でした。
またワークも取り入れていらっしゃったことで、受講者様から‘各企業で抱えている問題をディスカッションしたり、情報を共有できる場がなかなかないのでよかった’という声も聞かれました。
そして大変印象に残ったのが「メンタルリスク・マネジメントは、万が一問題が起きても、企業側に責任が問われることをなくすためである」という言葉です。職場の人間関係や仕事量に限らず、長引く不況や雇用形態の多様化、終身雇用の崩壊など現代社会にはメンタルヘルス不全を引き起こす様々な要因があります。それを予防するのもちろんのことですが、問題に対し企業として適切に対応するためのルール作りが重要となります。
私自身いろいろな企業の人事担当者様とお会いしてきましたが、メンタル不調者が出てしまい問題になった企業様と、潜在的に問題があると感じながらも問題として顕在化していない企業様とでは、メンタルリスクに対する危機感に温度差があると感じていました。このセミナーで、問題が起きてから担当者が右往左往しながら対処していくのではなく、あらかじめ組織的に日頃のケアから問題が起きた時の対処法までのメンタルヘルスケアの全体像を示し、それを社員が共有することで、それぞれの立場におけるリスクセンスを磨いていくことが大切であることを実感し、多くの企業に知ってもらいたいと思いました。そのメンタルヘルスケアの全体像の描き方、運用の方法はぜひセミナーで・・・
(平成24年11月15日 ブレインスタッフT.Y)