厚生労働省から、「令和4年度 個別労働紛争解決制度の施行状況」が公表されました(令和5年6月30日公表)。
〔確認〕「個別労働紛争解決制度」は、
個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルを未然に防止し、迅速に解決を図るための制度で、「総合労働相談」、都道府県労働局長による「助言・指導」、紛争調整委員会による「あっせん」の3つの方法があります。
令和4年度の施行状況のポイントは、次のとおりです。
●総合労働相談件数は高止まり。助言・指導の申出件数、あっせんの申請件数は前年度より減少
〇総合労働相談件数は124万8,368件で、15年連続で100万件を超え、高止まり
●民事上の個別労働紛争における相談、助言・指導の申出、あっせんの申請の全項目で、「いじめ・嫌がらせ」の件数が引き続き最多(下記は、各項目の「いじめ・嫌がらせ」の件数)。
〇民事上の個別労働紛争の相談件数では、69,932件(前年度比18.7%減)〔11年連続最多〕
〇助言・指導の申出では、1,005件(同40.5%減)〔10年連続最多〕
〇あっせんの申請では、866件(同26.1%減)〔9年連続最多〕
令和4年4月の改正労働施策総合推進法の一部施行に伴い、同法に規定する職場におけるパワーハラスメントに関する相談については同法に基づき対応されるため、上記の「民事上の個別労働紛争(のいじめ・嫌がらせ)」の相談件数には計上されていません。
それでも、「いじめ・嫌がらせ」の件数がトップという結果になっています。
このような状況をみると、各企業において、いじめ・嫌がらせ、各種ハラスメントの防止対策に万全を期す必要があるといえます。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<「令和4年度 個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します>
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00132.html